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2021/04/03

世代による違いに目を向ける

こんにちは。
リベラルコンサルティング協議会の矢萩です。

今回は、相談の多い「価値観の世代間ギャップ」
について書いてみたいと思います。

このブログを読んでいらっしゃる方は、

「X世代
 (Generation X・1965から80年前後生まれの世代)」

が多いのかなと思います。

いつの時代も若い世代は上の世代から
「新人類」
などと少し斜めな評価を受けるものですが。

価値観の違いから生じる問題を
自分たちのせいにしたくない
という思考が働くことが多いようです。

生活スタイルに大きな変化が無い時代であれば、
その時代において経験豊富な上の世代に
若干の優位性があると言えます。

しかし、昨今の環境・社会・技術すべてが
激変している時代においては、
完全に順応性が高い世代が優位性を持ちます。

僕の教え子の中にも、小中学生で留学はもちろん、
小中学生で起業している人もいます。

なぜそんなことができるかというと、
起業のハードルを知らないからとも言えます。

昔は起業には覚悟がいりましたし、
資本金の準備はもちろん、
方法や手続きについて学ぶことも一苦労でした。

そして、X世代くらいまではその大変さが身にしみていたり、
想像できたりします。

しかし、
Y世代(1980から1995年前後生まれの世代)以降は
インターネットの発達でそのハードルはどんどん下がっていき、
メディアにはロールモデルも登場しはじめました。

そして、Z世代(1995から2010年前後生まれの世代)では
割と普通に各コミュニティにそういう未成年が登場しはじめ、
同世代のそれに対する反応も、

「ふーん、そこまでしてやりたいことがあるなんてうらやましい」
「やりたいことが、稼げることで良いなあ」

というかなりフラットな感想が多くなっています。

僕の周囲は比較的Y-Z世代が多いですが、
「チル(Chill)」
に代表されるような、安心な環境で、
安心な仲間とまったりすることに価値を感じている場合が多く、
「競争」することにはあまり興味も共感もありません。

では、彼らはまったりと怠けているのかというと、
決してそんなことはなく、

「無駄だと思うことや、やりたくないことはできるだけ減らしたい」

という行動原理に従っているだけだったりするので、
ICTを活用した仕事の最適化を個人的に勝手に導入していたり、
「ながら」で仕事をしたり、
社内の飲み会などの優先順位が低くなっているわけです。

ここから、上の世代が学ぶべきことが2つあります。

まず第1に、
現状でその仕事や方法に無駄はないのかを再確認すること。

意義も分からず引き継がれたからという理由でやっていたり、
「そういうもんだから」
というような思考停止した理由になっていないか。

それを自分で判断しているかどうかと言うことです。

第2に、
それでもやはり必要だと考えるのであれば、
なぜ必要なのかを言語化して分かりやすく説明すること。

それ自体が(その人にとって)楽しければ別ですが、
明確な意義が分からないものをやりたくないというのは、
至極真っ当な意見と言えます。

また、言語化できないのであれば、
意義があると思っていること自体が
思い込みの可能性もありますし、

そもそも自分が説明出来ないことを
部下にやらせようとしていることにも無理があります。

もちろん、
上記の感覚はその仕事に向いている向いていない、
その仕事が出来る出来ないに関わらず
共通して持っているものなので、
上の世代からしたら、

「できないくせに何言ってんだ」
「姿勢だけでも見せろ」

ということにもなるのですが、
Y世代にとっては、

「姿勢だけ見せる意味が分からない」
ということになります(笑)。

というわけで、ザックリとした世代論ではありますが、
新しい世代の環境順応力や、
デジタルネイティブとしての感覚はやはり、
前の世代よりも大幅にアップデートしている印象です。

それぞれの価値観や持ち味を共有した上で、
良い関係を作って行きたいところです。